リスティング広告において、ホームページのアクセス数を増やし、かつホームページからの反響(問合せや注文など)を増やすためには、様々な要素に気を配る必要があります。
アカウントの設計(キャンペーンやグループの作り方)や広告のタイトルや広告文のクオリティ、そしてリンク先のランディングページ。これらがうまく連動すると、費用対効果の高い成果(コンバージョン)となります。

リスティング広告の費用対効果を左右するキーワード選び

リスティング広告をはじめるにあたって、そのスタートには『キーワード選び』という重要な作業があります。キーワード選びは、リスティング広告の費用対効果を左右するとても重要なファクターの一つだと言っていいでしょう。

SEO対策でキーワード選びを間違えると大きなロス

また、SEO対策においてもキーワード選びは重要です。SEO対策でキーワードの選択を間違えると、仮に検索結果の上位に表示されても「ホームページのアクセスが増えない・・・」「ホームページのアクセスは増えたけど問合せが増えない・・・」なんてことになります。

SEO対策の場合、キーワード選びは様々な施策(内部や外部)の前段階で決める必要があり、成果が出なかった場合はムダな作業になってしまします。しかもSEOでの上位表示は、施策後成果が表れるまで一定の期間が必要なので、時間のムダでもあります。特にSEOの業者などに外注する場合は、ムダな費用になることも。
(ここでの成果は単純に狙ったキーワードが上位に表示されたということではなく、ヤフーやグーグルの検索エンジンの上位に表示された結果、アクセスが増えたり問合せなどのコンバージョンが増えるということです。)

リスティング広告の場合であれば初期段階でキーワード選びに失敗したとしても、管理画面で結果を検証し、早い段階で軌道修正ができるのでその点ではSEO対策のキーワード選びよりも気軽かもしれません。このメリットを活用し、SEO対策で検討しているキーワードを実際にリスティング広告で運用し、検索数のボリュームやコンバージョン率を計るのはとても有効です。

ただしキーワードの是非を判断するにも、ある程度のクリック(コスト)が必要になります。入稿時点でより効果的だと思われるキーワードを選ぶことは、広告予算の効果的な使い方につながります。

最適なキーワード選びの前に

ではどんなキーワードを選べば良いか?キーワード選びというと、すぐに「キーワードツールはどれがおすすめか?」とか「ミドルワード狙いが良い。いややっぱりビッグワードだ!」なんて話になりがちですが、キーワードを選ぶ前に整理しておくべきことがあります。

ランダムで抽出したキーワードは費用対効果が合わない

基本的に、ツールで抽出したり売り手の思い込みで選んだキーワードは、表示回数が多くクリック数も多いので成果が出やすいのですが、費用対効果が合わない場合が多いです。これは選んだキーワードと、自社が提供している商品やサービスとのミスマッチから起こります。

ミスマッチはどこで起こる?

例えば、価格が競合よりも劣っているのに「サービス名+格安、激安、安い」などといった価格を訴求するキーワードを選んでも、購入には至らず、クリック料金だけが発生してしまいます。また、品揃えがあまりないのに「商品カテゴリ名+比較、おすすめ、品揃え」といったキーワードでホームページに流入させてもユーザーは離脱してしまうでしょう。

大前提に、ユーザーがホームページを検索する時に入力するキーワードは、ユーザー探している情報(ホームページ)にたどり着く為に選んだ単語や複数の単語の組み合わせだということ。

当たり前のことなんですが、ユーザーが求めているものを提供できないなら成果にはつながりません。自社の商品やサービスを購入してくれるユーザーの目線に立てるかどうかが重要です。

自社の強みを明確にし、それに関わるキーワードを探す

さあ後は想像力を働かせましょう。自社の商品やサービスの特徴(他社と違う点、優れているところ、劣っているところ)を整理した後で、そんな自社の商品やサービスを購入してくれるユーザーはどんなキーワードで検索するのか?を考えてみてください。

自社の商品やサービスに長く携わっているほどユーザーの視点に立つのは難しいものですが、一歩引いて客観的に自社のサービスを見つめ直しユーザー目線で他社と比較してみることで、自社の強みや弱みが見えてくるはずです。ここで今まで気づかなかった自社のUSP(自社のみが持つ独特の強み)が見つけられればしめたものです。(その場合はホームページの修正も必要になるでしょう)

すでにホームページの制作段階で、自社のUSPを明確にして、ホームページに反映している場合は、その強みに関わるキーワードこそが、その会社にとっての最適な(成果につながる)キーワードになります。

ここまで書いておいてなんなんですが、とにかく思いつく限りのキーワードでリスティング広告をはじめてしまって、コンバージョン(成果)と検索クエリ(実際に検索されたキーワード)などのデータを検証し、運用しながら最適化を計る方法もあったりします。もちろんいろんな意味で効率は悪くなります。。。

強みや違いは七難隠す

また、検索結果の上ではどんな時も他社との比較にさらされています。数年前であればリスティング広告をやったもん勝ちの状態で、ユーザーにリーチする数が多ければ多少のミスマッチが起きても成果が出ていました。今はリスティング広告への参入も多く、リスティング広告だけに頼って成果を勝ち取ることは難しく、多くの競合の中から自社の商品やサービスを選んでもらう努力が必要です。それは商品自体の魅力であったり、欲しくなる見せ方であったり。

リスティング広告はユーザーを入口までしか連れて行くことができません。自社のみが持つ強みや他社との違いが出せればリスティング広告もうまく行きます。ほんと最近思います「強みや違いは七難隠す」と。

リスティング広告の役割は、多くの確度の高いユーザーをできるだけ安いコストで集められるか というところでしょうか。